でも、日常の「普通」は、そんなに簡単に飲み込めるものではありませんでした。
飲み込んだ言葉が、痛みに変わった
「多様性の時代だから」「本人が一番苦しいから」。
そんな正論で自分の気持ちに蓋(ふた)をして過ごしていたある日、顎に激痛が走りました。
診断結果は「顎関節症」。
歯科医の紹介状を持って大きな病院へ向かいながら、ふと気づいたんです。
「あぁ、私は毎日、どれだけ奥歯を噛み締めていたんだろう」と。
朝、起きてこない娘の背中を見るとき。
「普通に学校に行ってほしい」という、親としての本音をぐっと飲み込むとき。
そのたびに、私は無意識に口を固く結び、自分を律していたのかもしれません。
ストレス発散だけでは追いつかないもの
私は私で、日帰り温泉に行ったり、大好きな映画を観たりして、リフレッシュしているつもりでした。

でも、どれだけ外側から癒やしても、家の中に「絶対に言ってはいけない言葉」を抱えている緊張感は、想像以上に私の体を蝕んでいたようです。
大多数の子が当たり前にこなしている日常が、我が家にはない。
その「差」を、頭では理解していても、心が追いつくにはまだ時間が必要だった。
顎関節症という不調は、私の体が「もう無理しなくていいよ、十分頑張ってるよ」と教えてくれたサインだったのかもしれません。
真面目すぎるあなたへ
1週間ほど寝込んでようやく回復しましたが、今回のことで痛感しました。
不登校の親は、知らず知らずのうちに「理想の親」を演じようとして、自分を追い込んでしまいます。
もし、今この記事を読んでいるあなたが、何か体の不調を感じているなら。それは心が「もう限界だよ」と言っている証拠です。
「まぁいっか」
「死ぬわけじゃないし」
そんなふうに、少しだけ自分に甘くなってもいい。
真面目に向き合いすぎず、たまには心の奥歯を緩めて、ふぅっと息を吐き出してみませんか。
娘の再生を待つのと同じくらい、お母さんである私たちの心身をいたわることも、大切な「自立」への一歩なのだと感じています。